花々の言葉

紫陽花:言葉遊び、子猫の散歩、恋の始まり 言葉遊びをし合う、僕らの世界を繋ぐ花。雨上がり、青い花弁を眺めながら子猫が散歩する。きみが可愛がっている猫の名前は何?まだ見ぬ2人の始まりの花。 青い薔薇:魅惑、永遠、駆け引き、真実の愛 魅惑の香り...
 

s̶e̶e̶ ̶y̶o̶u̶

ハーゲンダッツ買いに行っている隙に、冷蔵庫に隠れて、海蘊を食べてる。 僕の前ではヴィヴィアンのネックレスを揺らしているくせに、愛くるしいって罪だよな。 僕のありったけの、偽物の愛を。 good bye.
 

命の分解

助けて、という遠い空の声に、耳を塞いだまま 死んでいくのが星なんだって、誰も気づかないで泣いている。 かつては輝きだった何かが、空中分解した後にようやく詩を聞いて、 後悔と一緒に産声をあげる。 何度も何度も。
 

油彩

油彩って、あまりしてこなかったけど、出来上がった絵は思いのほか、独特の透明感があって好きになった。 透明なのに、心地よく重たい。 画法にもよるんだろうけど。 ただし乾くのに半年かかるって、なかなか。 それも良さですね。
 

しずく

ぽたん。 ぽたん。 現実と精神の狭間では、水の音が鳴るって聞いた。 暗い部屋、枕で塞がれた耳の奥に神経が集中する。 終わりだよ、もう。 広がる波紋は僕の心臓に侵食して、鳴り止む鼓動を操作した。 逆転する時計の針。 けたたましく鳴る秒針の音は...
 

誰かの僕は君の嫌い

みんなの嫌いを寄せ集めて、僕が生まれました。 いらないもので心をつくりました。 僕は誰かです。 僕は、僕が好きです。
 

潰された虫は何を感じたの。 刻まれた木々の想いは、どこにいくの。 痛みを感じてしまうのは僕の妄想。 埋葬された瞳から、蓮の花が咲きますように。
 

命の音がする

すぐ隣にいるのに、痛みでもがく人の側で、何もできない。 人間の中に心を閉じ込めて、痛みも何もかも自分1人で抱えろなんて残酷なんだよ。 背中をさすっても私の手のひらに痛みが走らないのはどうしてなの。 追い討ちをかけるように、解き放たれる瞬間に...
 

わたしへ

月は、夜が昼の光を飲み込んだ残骸なんです。 食べ尽くしたことで生まれる、微量の光によって輝きます。 (参照:わたし大辞典) 抱きしめるために夜を忘れて、鮮やかにも闇にもなる空の色に見守られながら生きる、ただのわたしに還ります。 これからは誇...
 

何気ない

夜よりも、ほんの少し明るさが残るような空。 目の前を歩いている親子。 こどもは多分幼稚園生くらい。 お母さんはスマホを見てる。 でもマフラー鳴らしたバイクが横を通り過ぎるとき、何気なくこどもの頭に手を伸ばして、自分の身体に押し当てて、耳を塞...