バラと僕と羊ときつね

素敵な人で溢れていても運命を唯一の形として築こうとするのは ある星に咲いたバラが僕にとってのあなたなんだと伝えるため 誰もが唯一無二なんだけど本当は 目に見えない大切なものをもっと確かに感じたくて みんな寂しくて泣いているから 大切なことを...
 

愛した人が誰かのことを愛するように。 私に語られた言葉を誰かに語るように。 私を見ていた眼差しを誰かに向けるように。 愛した人を包み込むのが、私ではない誰かの愛になるように。 誰かの愛が、愛した人の旅立つ時を側で優しく見守るように。 愛した...
 

はしくれ

絵を描ければそれでいい。 望んでも仕方のないことはもういらない。 痛くていい。 それが私の人生なら。 誰よりも痛みを知って、心の限界に立って、それでも美しく描くから、感動するの。 それが芸術家でしょ。
 

嘘の村

嘘の村ではみんな本当のことを語る けれど1人だけ嘘つきがいた
 

ハグ

傷つきたくないから傷つける僕は 傷ついてほしくないから傷つくきみが大嫌いだ 強がる僕はさみしくて 寂しそうな目をする君はとても強くて そんな僕を見たくなくて そんなきみを見たくなくて くるな くるな 君は手に入らない
 

孤独な木の実

優しい言葉を聞き飽きた林檎 透き通った嘘を愛したふりをして 酔って忘れて 鏡に映るのは本物ですと言い聞かせる 誰もが自分の愛に夢中で 誰もみちゃいないから 見てごらんよひび割れた鏡に映る裸を 汚れたままでもったいない ひとりぼっちのきみの知...
 

青の終わり方

「あなたは青い蝶で、私は青い薔薇。 美しさに惹き合うけれど、あなたはいずれ通り過ぎていく。」 僕は何も知らなかった。きみは全部知っていた。 触れ合うことで消えて行く、青の終わり方を探しています。
 

Dear迷子の少年

あなたは瞳を失ったと言います。 ねぇ、きみはどこ? 僕はどこにいる? 何も見えなくて怖いんだ。 明かりをください。 あぁ、もうだめだ だって鬼が僕を… あなたはここに生きている。 背中の方からかすかに風が吹いて 頬をなでるような声がした。 ...
 

Fromジャンクロボット

使えそうな部品は新しい製品に使われました 廃棄寸前欠陥品ですが自由です 明るい方へ右足を一歩 ガタガタ音がしてボルトがひとつ外れました 明るい方へ左足を一歩 足が崩れて倒れました もう身体は起こせません それでもギィと鈍い音を立てて 明るい...
 

粒々

午前3時 何でもないふざけた会話から 段々と空気が静まって低いトーンで、語り合う時間がいいの 嘘がないそのままな気がして まだ少し湿った髪の毛が 間接照明のオレンジ色をぼうっと反射していた ベールの内側へようこそ ここは期待と落胆も許されな...