AorB

「本当はちょっと、好きだったよ。」って、

秘密は言わずに、枝分けれする道の真ん中で足を止め、見送ります。

何も知ることはなく、歩いていく背中を見つめ、最後にもう一度だけ想いを贈りました。

1番純粋な恋とは片想いなのだと、何かの本で読みましたが、そういうことにしていた方が、この、無意味と化した感情に、少しは優しくなれる気がします。

みんな、たくさんの分岐点を通過して、たどり着く未来が、今日と同じだけ、幸せであったらいいなと思いました。