朝の空気 包みたいのだと思いました。 ただそこにある空気のように、存在することに気づかなくてもいいし、けれど、微かに触れたならば風が吹いて、一瞬にして空間が現れるような。 後になって、あの時間は夢だったのだと感じるのなら、私の世界は現実ではなかったの...2024.09.15
無意味に生きてやろうじゃないか 私には私を体現することくらいしかできなくて、意味なんか無くて、泣けてきた。 目に見える価値なんか無いんだよ。何にも。 みっともない人生だった、でも生きている。 それが私。だから私を創る。私を描く。 これでだめなら、本当に、私じゃなくてもいい...2024.09.12
夏の終わりの飴細工 溶けてしまう前に僕を見て。 でも壊れてしまうから触れないで。 ひんやりとした風が時間を連れ去ると、蝉の声が遠のいて、空はもっと高くなった。 遠くから、描く僕の背を見つめるきみと、青い透明の中にずっと。2024.09.05
カオスとレプリカ 混沌が光を生むんだよ。 はじまりとその次、2つが並んだとき 観るものは必ず、それを見破る。 いつかは全てが、あるべき場所に必ず還ることを 知っている人たちがいる。 歪みが生まれていることを知りながら 目立たずに、静かに、そのときを待っている...2024.09.01
肌色が透き通る指先に 「かして。」と、きみの手を引く。 はみ出ないように、呼吸を止めて、汚れないように、そうっと、 黒いマニキュア、僕が塗ってあげる。 そばにいたのに。 髪を乾かしてくれたみたいに、 僕もすればよかった。2024.08.29
やわらかな夢を わたしには描きたい絵があって、それはわたしだから描ける絵で、それはわたしにしかできないことで。 生まれてきた意味で、それ以外に理由は要らなくて。 絵を描く時間はそのために使いたい。 それから、もしかすると日常で感じた、ささいな瞬間を描くこと...2024.08.04