時が止まる歌

この間、ちょうど下校の時間帯に、どこからともなく歌声が聞こえてきました。

確かね、アスノヨゾラを歌っていたと思います。

あどけなさが残る歌声。けれどどこか大人びていて、とても真っすぐな声。

家の窓の下を覗くと、帰路の途中で中学生たちが集まり、雑談をしていました。

数名がおしゃべりをしている中、輪の中に一応いるのだけど、一人違う方向を向いて、歌を口ずさんでいる子がいて。

その子の世界だけ、時間が止まっているような感覚でした。

おそらく本人は何か他のことでも考えながら、歌っているんだと思います。

何気ない感じで。

自分の才能には、気づいているのだろうか??

周りの大人たちは、それを見てくれてはいるのだろうか??

と、見ず知らずの他人のおせっかいを心の中で思いながら、歌声に耳を傾けている私。

子供たちが、自分が持っている個性を自分なりの形で発揮して、どうか社会にかき消されることなく、生き生きと、過ごせますように。

将来有望よ。