言葉の隙間∞記憶を繋ぐ
蜘蛛の巣
あなたが愛を呪いたくなるほど 傷つかなくて済む世界がどこかにあって わたしがこんなに弱くて好きな人すら愛せない人間に ならなくて済む世界がどこかにあって 側にいて、家族になって、記憶を繋いで わたしも…
あの空の裏側で
どれだけ想ったって側にいないのが僕なんだよ。 どれだけ醜くても側にいたのがきみで。 苦しい時に、遠くから何ができるっていうの? 存在しない僕の想いなんて全て嘘にしかならないんだ。 誰かが傷つくことなん…
小型ライト
愛するなんて買い被りだよね。 些細なことしかできないんだよ僕は。 泣きたい夜が1日だけ減るとか。 世界を丸ごと消したい気持ちが10秒だけ短くなるとか。 もっと小さいかもしれない。 電車の中で一駅分だけ…
蛇の使者
「林檎をお食べ。食べればきっと幸せになれます。」 「まぁ!とても美味しそう! こんなに美味しそうな林檎を私が食べてはもったいないわ。 どうぞあなたがお食べになって。」
バラと僕と羊ときつね
素敵な人で溢れていても運命を唯一の形として築こうとするのは ある星に咲いたバラが僕にとってのあなたなんだと伝えるため 誰もが唯一無二なんだけど本当は 目に見えない大切なものをもっと確かに感じたくて み…
結
愛した人が誰かのことを愛するように。 私に語られた言葉を誰かに語るように。 私を見ていた眼差しを誰かに向けるように。 愛した人を包み込むのが、私ではない誰かの愛になるように。 誰かの愛が、愛した人の旅…
はしくれ
絵を描ければそれでいい。 望んでも仕方のないことはもういらない。 痛くていい。 それが私の人生なら。 誰よりも痛みを知って、心の限界に立って、それでも美しく描くから、感動するの。 それが芸術家でしょ。
嘘の村
嘘の村ではみんな本当のことを語る けれど1人だけ嘘つきがいた
ハグ
傷つきたくないから傷つける僕は 傷ついてほしくないから傷つくきみが大嫌いだ 強がる僕はさみしくて 寂しそうな目をする君はとても強くて そんな僕を見たくなくて そんなきみを見たくなくて くるな くるな …
孤独な木の実
優しい言葉を聞き飽きた林檎 透き通った嘘を愛したふりをして 酔って忘れて 鏡に映るのは本物ですと言い聞かせる 誰もが自分の愛に夢中で 誰もみちゃいないから 見てごらんよひび割れた鏡に映る裸を 汚れたま…