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  • 歌を聞いて泣くのに

    どうしてこんなに汚い。 私たちが触れた音楽はどこへいったの? 孤独の中を生き抜くための嘘に釣られて、走るんだ。 仕方がないから嘘を刻んで、いつか本当にしてあげる。

  • 個人間戦争

    個性が輝くぼくらの時代。 優しいゆりかごに揺られながら、とても美しい歌を聞いた。 「Are you ready??」 スタートの合図で武器を持て。 言葉の隙間に埋め込まれたプログラム。 ぼくらは何者か…

  • かけらひとつ

    もしもこの世界に 運を無駄遣いしている人がいるのなら わたしに欠片を分けてください。

  • 180円

    コンビニおにぎり食べたかったの。 あれ?おにぎりって100円くらいじゃなかった? 買わずに帰宅。 8枚切り安売りトースト1枚焼いて朝ごはん。 米…。

  • コイン召喚

    1時間ほど直通電車に揺られていた間に、起きたこと。 隣にパンクなお姉さんが座っていた。 靴はドクターマーチン、かぶっているキャスケットからはショートカットが覗いている。 もちろん全身黒ずくめ。 お疲れ…

  • 終わりの1番星

    涙を浮かべてもこぼさずに奥歯を噛み締めた。 どうせ終わりにするのなら、描いてからにしようと、歩いた夜道を戻る。 何度落とされたって、救いの手なんて現れないことは知っている。 挫折の後に運命が開くなんて…

  • サプリメント

    どうして。 一向に解答を得られない問いを繰り返し抱えながら、僕らは迷い続けるんだろうね。 朝、太陽が登って、夜はちゃんと暗くって、生々しいのに、馬鹿みたいに冷たく刻み続けて、 そんなんだから、出口のす…

  • クローンになり損ねたチョコミント

    青を感じて青色の絵の具を手に取りました。 塗り重ねながら、あぁ、思った通りの色だと安心します。 塗り終えて、もう一度よく見ると、その青がわずかに黄み帯びているように感じます。 今度はエメラルドグリーン…

  • 透明な蝶々

    真っ白い場所で描いていました。 僕の居場所でした。 ある日僕は外の光が綺麗で、窓を開けてしまいました。 隙間から、風にのって花の種がふわふわと、それから、見たこともない、青く発光する蝶々が飛んできまし…

  • 触れられる光に背いて

    手に触れれば感触があり、心の奥にまで届く様な、美しい光をこの目で感じられるのに、わざわざ仮想空間に、形を表現しようとしている自分を不思議に思いました。 実態の無いまっさらな場所に、理想を創造できる自分…