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  • 適当に作った迷路

    価値を削って、大量に生み出せばいつも限界で、 価値が認められれば、今度は大人の欲望に巻き込まれ。 どこへ向かえばいい。

  • 当たり前の喪失

    普通とされる生き方を私はできないのだと、痛いほど知ってきた。 それなのに諦めきれずに何度も夢を抱いて、もがいて生きてきた。 人生の前半を捨ててでも、辿りつきたかった。 諦めようか、もう。 これでは私が…

  • 呼吸をする様に描くのに

    無心で描けるのに、よそ見をしてぶれた途端、できなくなる。 鉛筆を、筆を、手に握っていることがとても自然な毎日が好きだ。 描かなくてはいけないとか、絵が楽しいとか、辛いとかも無く、 私が生きているから、…

  • 追って逃げたい、お年頃

    7歳くらいの男の子が、とぼとぼと道を歩いていた。 だいぶ先に父親らしき人の姿がある。 この距離感はいったい… 父親が道の角に差し掛かった頃、男の子はハッとして急に振り返り、すぐ後ろにいた私とぶつかりそ…

  • 淀む空

    願いが叶う時代 欲望は天に昇り 前よりもずっと 空は重く淀むようになりました。 わたしは朝日を見たいのです。

  • 現実至上主義、やがて雨。

    限られた時間を無駄にし続けている。 必死に描いて、大切なものを失っている。 定められた承認のルールが価値を束縛する。 重い。 ロープに掛かった者はそのうち締め付けられて破裂するんだ。 けれどルールに乗…

  • ∞週目の18時

    本当は彼女しかいなくて、彼しかいません。 きみしかいなくて、私しかいません。 眩しいくらいに、どこまでも、ただ、ひとつだけ。 それなのに優しいのは、そこに全てが、生きているから。

  • 画家の社会的信用

    絵描きの社会的な信用はどこにあるのでしょうか。 知名度、受賞歴、絵が売れた値段、どんな美術館で展示されたか どのあたりに位置すれば、信用に値するのかな。

  • 背中が濡れるトリック

    夕食を作って、白いTシャツの胸元に油が飛びました。 食事を片付けた後すぐ、染みつかないうちに、手洗いをします。 ハンガーにかけると、なぜか濡れているのが背中側であることに気づきます。 何が起きたのでし…

  • 生命は網羅する

    あなたに。 私の持っているかけらを繋ぎます。 塵のようにわずかなものが、心から心へ渡って、命全体を動かします。 全てが繋がって、歯車が回るように、螺旋を描く様に、明るい方へ。