鏡の中の紅色の恋 「男って本当に単純で勝手。」 ということにして、引き受けてくれているのが男性陣だと思うのです。 わたしたちは好きな色の口紅を塗って、鏡に映った自分にうっとりしているだけだから。2024.06.27
あがれよ。くだれよ。 幸せを見て苦しむなら、汚いわたしを見てください。 汚れたものを見て不快に思うなら、輝く姿を受け取ってください。 本当の醜さとは、苦しむことを知っていながら、それを無感情でするようなものなら、わたしはまだまだ人の痛みを知らない、未熟な人間です...2024.06.27
愛ってのはその程度 美しいものを見た。 「そんなの嘘だろ。もっとありのままを見せてみろよ。」 今度は汚れたものを見た。 「きみが嫌って切り落としたかったもの、わたしはとても愛おしかったよ。」2024.06.27
04:28 いろんな言葉が頭をよぎって、胸が痛い。 だからどうってことではなく、ただ痛いって、それだけ。 10センチ開けたカーテンの隙間から覗く、夜明け前の空気が部屋に入り込み、音も無く、ぼくの背中に触れてくる。 繋がったあの時間は確かにそこに、あった...2024.06.27
人 言葉では無い“それ”を現せ。 無形のお題を与えられ、私は筆で「人」と書きました。 お習字のような、大きな文字で。 けれど書きながら、もっと伝わるように具体的にするべきである気がして、「人間愛」と続けました。 …という、おかしな夢を見たなぁっ...2024.06.23
私は車に蝶々は空へ タクシーに乗ろうとした時、右腕に大きな蝶々がとまった。 運転手は重たいキャリーバックを持ち上げて、荷台に乗せているところ。 蝶々は鮮やかなオレンジ色で、羽をふわふわさせながら、なかなか飛んでいかない。 私と蝶々と、2つの時間だけが、静止して...2024.06.21
色の無いベール 綺麗なだけの鋭い光が、きみを追い詰めたんです。 きみを汚していることを知らず、彼女は輝き続けました。 泥に塗れたきみを彼女は純白の布で覆って、ほら笑ってと微笑みました。 きみはどこへ? きみはきっと静かに目を瞑って、泥の熱さと光の冷たさを、...2024.06.20