終わりの1番星

涙を浮かべてもこぼさずに奥歯を噛み締めた。

どうせ終わりにするのなら、描いてからにしようと、歩いた夜道を戻る。

何度落とされたって、救いの手なんて現れないことは知っている。

挫折の後に運命が開くなんていうのは、どうやら御伽話だけらしいから。

諦めて、私以外にはどうでもいい結意を胸に、歩く。

影の中で長い髪が揺れていた。