ただ雨である

必要とされるために歌をうたう小鳥が

自分のために咲いた花の、木の実を食べた。

それ以外に何を語ればいいんだろう。

小鳥は歌えなくなって、花も咲かない。

ただ、みんなだまって、凍りついたみたいに、生まれる日を待っている。