「さされたらどうしよう…」

「どうする?ずっとここに、隠れてはいられないでしょう。」

不安を和らげようと、きみの身体をさすりながら、たぶんそうなるのは僕のほうだろうなと思った。

あぁ。やだなぁ。

痛いのは嫌い。

関係のないことにすっかり巻き込まれた僕は、想像しただけで左足のふくらはぎが痒くなってきた。

団地の窓がキラキラしている、夏の終わりの夜のこと。