どうしてそこに線を引くの

どうしてそこに、色を塗ったの。

わたしには何もわからない。

その色を選んだのは、ただわたしがそれを求めたからで、

この絵を描いたのは、ただわたしが生きているからで。

どうしてあなたは今日、散歩で冬の桜並木を歩いたのかと、

どうして午後3時にもなってから昼食を摂ったのかと、

どうして疲れているのかと、

どうして少し心細くて、恋人のそばにいたいと思ってしまうのかと、

問われているような感覚で、

どうして生きているのかもわからないけど、

今窓からは綺麗なオレンジ色の夕日が落ちていくのが見えて、

また風に当たりたくなって、

外に出ようかと思うのと、きっと似ている。