言葉の隙間∞記憶を繋ぐ
泥
潰された虫は何を感じたの。 刻まれた木々の想いは、どこにいくの。 痛みを感じてしまうのは僕の妄想。 埋葬された瞳から、蓮の花が咲きますように。
命の音がする
すぐ隣にいるのに、痛みでもがく人の側で、何もできない。 人間の中に心を閉じ込めて、痛みも何もかも自分1人で抱えろなんて残酷なんだよ。 背中をさすっても私の手のひらに痛みが走らないのはどうしてなの。 追…
わたしへ
月は、夜が昼の光を飲み込んだ残骸なんです。 食べ尽くしたことで生まれる、微量の光によって輝きます。 (参照:わたし大辞典) 抱きしめるために夜を忘れて、鮮やかにも闇にもなる空の色に見守られながら生きる…
何気ない
夜よりも、ほんの少し明るさが残るような空。 目の前を歩いている親子。 こどもは多分幼稚園生くらい。 お母さんはスマホを見てる。 でもマフラー鳴らしたバイクが横を通り過ぎるとき、何気なくこどもの頭に手を…
世界観
わたしを表現しようだなんてださいので、どうしたらいいかわからないんです。 と強烈なわたしの自我が叫びます。 多分ブラックホール周辺の何かを音に変換すると、聞こえてくるらしいあの音に似ています。 聞こえ…
濁りなく捧げ合う2人が帰る場所
ごめんねきみと死ねなくて。 きみの最後の日は優しく頬に触れて、ここにいるよって言うの。 ピアノは弾いている途中。 レースのカーテンがゆっくりなびく白い部屋。 卑怯なわたしの未来図。 だってわたし生きた…
・ー
メモ。 私たちは点と線を繰り返している気がしました。 伸びて両端に極を生み出しては点に戻る。 ふと思っただけの、感覚的な話なので言語化が難しいですが。 呼吸、鼓動みたいな。 あらゆるものが線を生きてい…
意味のない線
水色の色鉛筆で線を引いた。 愛とか言いながら、ひたすら食われて終わった誰かの支配欲も、駅のホームですれ違っただけだからこそ綺麗に届いた優しさも、線を引くその一瞬に集まって意味を失った。 その色さえも、…
散るのを忘れた春の匂い
桜が咲くと、叶えられなかった約束を思い出すのが嫌。 それでも甘い香りが私を日向に誘う、春が好き。
gift
夜は湖に浮かび、顔を出して灯りを眺めている。 たとえ愛を飲んで沈んでも、朝は夜の命を信じている。 夜の存在を信じている。 けれど夜の目の前で、この愛を体現するのは朝ではない。 夜が愛すべきは朝ではない…