愛されたい誰かへ わたしは誰かが心から求めているような、愛は持ち合わせていません。 けれど誰かから必死に愛を教わらなくてはならない程、愛がないわけでもありません。 ごく平凡に、残酷に、身勝手に、純粋に、人間をしています。2024.05.01
3部作 少し前には馴染みのなかったAIも、あっという間に普及。 心(神?)を作りたいプログラマー、いや、神になりたい心? それを活用する私たちも、生みたくて仕方がない。 お金を払ってカウンセラーに話をしに行ったのに、「チャットGPTに聞いてみて。」...2024.05.01
主婦のつぶやき 夕方、まな板の上で具材を切る音がする。 「◯◯◯は◯◯。◯◯なんて◯◯◯◯だ。」 誰も褒めてはくれない料理をしながら書いた、主婦の投稿はバズって、ポジティブだろうとネガティブだろうと、彼女の中にあった何かの力が拡散していた。 生徒に隠れて一...2024.05.01
創造欲求 欲求に突き動かされた果てに、命となった。 芸術なんてものにそれを使い、非効率にもほどがある。 人生に効率を求めるならば、皆んな生まれたらすぐに墓に入ること。 それが最も効率的な生き方である、と誰かが言っていた。 なんて無駄な想像欲求に溢れた...2024.05.01
雑草 つつじの生垣の下に茂った、雑草を丁寧に刈り取っている人がいました。 多分ボランティア。 緑がなくなって、さらさらと平らに広がる土が綺麗でした。 砂利道の石の隙間をぬって生えた雑草に、ジョウロで水をあげている人がいました。 水を浴びた緑が少し...2024.04.29
つまらない話 キャンバスを折ろうとした。 水平線に鮮やかなオレンジ色の絵具がのった海の絵。 所々には海の砂を使った作品だった。 折りたくて、でも折れなくて、僕は泣きそうで。 逃げ出したい。限界だと思った。 場面は変わる。 幾何学模様が書かれた宇宙図と睨め...2024.04.28
あれはいつかの僕だって 無造作に戻されたそばから また綺麗に畳まれた量産品が並ぶ棚の下 欲を駆り立てるべく、語りかける生の声は 奇妙にリピートされていて 簡単に廃棄できる、ただの音 誰かの笑顔を思い浮かべて 笑う膝を騙して立ち上がったことも 圧倒的な現実を目の前に...2024.04.26