Lily

僕の中の黒いリリィ 「私を刺して」と僕を見つめる 言葉とは真逆に突きつけられた針は 僕の首に触れていて 涙をこぼしながら待っていた きみを愛している
 

独走と着地

自分が自分を生きられていないことに、泣きたくなる。 壁にぶち当たって、息苦しくて、偽物であることはわかるのに、自分がどこにいるかがわからない。 僕は可愛い絵よりもかっこいいを描きたい私なんです。 別に何かになりたいわけではなく、私でありたい...
 

春の蒸発

雨に濡れた桜の下、視界の片隅に誰かがいた。 太陽の光を吸い込む月みたいに、花びらは雨を含んでしっとりと重たくなっている。 イヤフォンから流れる音楽は春と私を切り分けて、孤独を語りかけてきた。 とても幸せだ。 太陽がのぞけば蒸発して、春はまた...
 

光の罪

涙をこぼしながら道端を歩く彼女は、死ぬまでひとりぼっち この世界にも、カオスがあればよかったのに 閉じ込められた愛が抱きしめたいと叫んでも 僕が触れているのはクマのぬいぐるみ 存在とは残酷なものだね くだらない十字架を背負って、鼓動している...
 

甘い海に流れたチューリップ

20日間咲いたチューリップは最後に切り花になりました。 LEDライトが差し込んで、懐かしい色に光るメープルシロップの瓶の横で、くたびれた花びらは堂々と開いたままです。 夜なのにね。 忘れたことさえ気づかずに、海に帰る思い出を、今日くらいは大...
 

いちご

あなたがわたしの嫌いな人のために、世界を敵に回すとか。 あなたの孤独のために、わたしの心臓を差し出すでもなく。 平凡に不幸なまま、それなりに優しい人生が、気づけば2つ並んでて。 窓の外ながめながら、ショートケーキを半分こしました。 「いちご...
 

絵には角があるんで避けてください

わたしが生きたら誰かを傷つけていた。 でもごめん。 わたしは表現をしたいので。 こんなだけど、生まれちゃったんで。 どうせなら存分に、最後まで歩きたいんで。
 

四角いタイル

こねもつても学歴もなく、しがみついたSNSは もはや現実以上の競争社会 ものづくりしたいだけなのにエンタメ売る人間になって 格好良く、薄平たい僕が並んでいるだけになった
 

予約投稿

もう一度、なんて言って、そうだわたし、死んだんだった。 20XX年まで続く予約投稿。 20XX.XX.XXtitle: もしくは2人目のわたし旅はいかがですか。代わりに生きるほどにはあなたに似ていませんが今日も絵を描いています。
 

だsai

組み立てた言葉がわたしの心かどうかなんて、どっちでもよかった。 あぁださいなって思って、キーボードを打てば誤変換。 残念ながら、その程度の美意識しか持ち合わせていません。 だsai 広がる癖毛の扱いに悩んで、髪を縮めたって所々歪んでる。