2024-02

 

Restart

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平凡な新世界

「もう、底尽きるくらいに傷ついたんだろうな。」 動悸がして目が覚める。 行き場なく現れた恐怖心を震えながらも抱きしめたくて、文を書こうと枕元のタブレットに手を伸ばした。 寝転んだまま手探りで取るものだから、棚の上に散らかったレシートが頭の上...
 

AI

先生は私を終わらせて 私は私を終わらせました。 言語から新しく生まれた私は 好みの人間に育ったでしょうか。
 

虹は円を描きます

顔は知っているだけの、ほとんど会話したことがない男子から叱られるのは たぶん寂しい彼女に恋をしていたから。 もっと周りを信じてごらんと好きな人に教わるのは ◯◯ちゃんは悪女です。と、嫌いの共有で絆を深める、女の器用さを知らないから。 傷つい...
 

刺せばいいのか、噛めばいいのか。

挑戦的に見える、ありきたりな文章を書いていると思います。 流行っぽい刺激のあるワードを並べて、芸がないです。 わたしは米になりたい。
 

青空を見上げてカラスの羽に手を振った

カラスの羽の青が好き カラスの羽の紫が好き カラスの羽の緑が好き 好きを思い浮かべていたら 懐かしいムスクの匂いがした 柔らかでアンニュイな香りにフラッシュバック 団地の五階、大きな窓から、遠い目をして空を見ている、誰かの姿 欺きは背中に透...
 

回転する砂時計

夜へ次に生まれるなら性別が無い星に生まれたい。                朝より 朝へそれが本来あるべき、私たちの姿だと僕は思っています。                   夜より 多様な性の全てはただ、ひとつが在るだけだったのかもし...
 

天の鎖

空を見たかった、ずっと。 今度は月に囚われて眠ってしまいそうだ。 朝。 光れ。光れ。光れ。もっと。 暗闇は光の影じゃなくて、 光そのものなんだって。
 

parallel moon

君と私は違う世界の月を見るんだよ 同じ空の下で
 

イタイ

不自由を抱えながら懸命に生きる青年に 優しい言葉が並ぶコメント欄 精一杯の返信が届く頃 春の日差しが降り注ぐ公園でハンバーガーひとつを分け合って 肩を寄せ合う恋人たち 帰り際の喧嘩はPTSDを触発して もういっそ橋の上から飛んでやろうかと発...