2024-03

 

いちご

あなたがわたしの嫌いな人のために、世界を敵に回すとか。 あなたの孤独のために、わたしの心臓を差し出すでもなく。 平凡に不幸なまま、それなりに優しい人生が、気づけば2つ並んでて。 窓の外ながめながら、ショートケーキを半分こしました。 「いちご...
 

絵には角があるんで避けてください

わたしが生きたら誰かを傷つけていた。 でもごめん。 わたしは表現をしたいので。 こんなだけど、生まれちゃったんで。 どうせなら存分に、最後まで歩きたいんで。
 

四角いタイル

こねもつても学歴もなく、しがみついたSNSは もはや現実以上の競争社会 ものづくりしたいだけなのにエンタメ売る人間になって 格好良く、薄平たい僕が並んでいるだけになった
 

予約投稿

もう一度、なんて言って、そうだわたし、死んだんだった。 20XX年まで続く予約投稿。 20XX.XX.XXtitle: もしくは2人目のわたし旅はいかがですか。代わりに生きるほどにはあなたに似ていませんが今日も絵を描いています。
 

だsai

組み立てた言葉がわたしの心かどうかなんて、どっちでもよかった。 あぁださいなって思って、キーボードを打てば誤変換。 残念ながら、その程度の美意識しか持ち合わせていません。 だsai 広がる癖毛の扱いに悩んで、髪を縮めたって所々歪んでる。
 

真珠の耳飾りの少女

手に入れてしまえば、失ったも同じ。 失うために求め合うのだから、つまらなくて仕方がないんです。 形を帯びた途端、心から離れて泡になります。 そして舞い上がった後に、ただ破れて消えるんです。 曖昧に全部をありのまま、ここに残すなら、わたしは白...
 

隠し事

10枚のコインが右から左へ、左から上へ、上から下へ、そしてもう一度右に戻る。 誰が動かした? 誰でもいいのに喧嘩している。 ここにあるのはずっと、10枚のコイン。
 

閉じ込められたダイヤモンド

地球に閉じ込められたダイヤモンド 宇宙に飛び出して何億光年先の過去にもなれず 途方もない時を過ごし ある日、白いドレスを着た人の、差し出された指の上で涙をこぼした 原石のまま眠る僕も 遺された人の胸元で揺れる誰かも 世界の真ん中で空を見てい...
 

すれ違い

わたしと死にたいきみ、きみと生きたかったわたし。
 

傘をさして信号を待っていると 悲しいと感じる前に、涙が流れた。