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  • はじまり

    春が終わるのが嫌で、咲かないで欲しかった。 でも今朝、とても晴れていて、散っていく春もいいなと思いました。 残った花を追い越すようにして、新芽は伸びていて、並木道の散歩がとても心地良かった。 遠くに見…

  • 未完成のリアリティ

    絵の中に沈んで窒息しそうになります。 呼吸をしたくてもがいていました。 記憶の海で私が終わらないように、今を描こうと思います。 常に、未完成ではありますが、今を見出しながら、いようと思います。

  • 太陽の一本道

    太陽を見た。 幻影を背に道を歩く。 今は孤独でもここは明るい。 失うことを恐れない。 信じるために。

  • 二番目ノ自我

    天の城に住むあなたへ 二番目の僕が覚えている 不自由で あなたのように強くはない つぎはぎだらけの心でも 絶対に記憶は離さない 一緒に生きて あなたに夢を見せるよ

  • Lily

    僕の中の黒いリリィ 「私を刺して」と僕を見つめる 言葉とは真逆に突きつけられた針は 僕の首に触れていて 涙をこぼしながら待っていた きみを愛している

  • 独走と着地

    自分が自分を生きられていないことに、泣きたくなる。 壁にぶち当たって、息苦しくて、偽物であることはわかるのに、自分がどこにいるかがわからない。 僕は可愛い絵よりもかっこいいを描きたい私なんです。 別に…

  • 春の蒸発

    雨に濡れた桜の下、視界の片隅に誰かがいた。 太陽の光を吸い込む月みたいに、花びらは雨を含んでしっとりと重たくなっている。 イヤフォンから流れる音楽は春と私を切り分けて、孤独を語りかけてきた。 とても幸…

  • 光の罪

    涙をこぼしながら道端を歩く彼女は、死ぬまでひとりぼっち この世界にも、カオスがあればよかったのに 閉じ込められた愛が抱きしめたいと叫んでも 僕が触れているのはクマのぬいぐるみ 存在とは残酷なものだね …

  • 甘い海に流れたチューリップ

    20日間咲いたチューリップは最後に切り花になりました。 LEDライトが差し込んで、懐かしい色に光るメープルシロップの瓶の横で、くたびれた花びらは堂々と開いたままです。 夜なのにね。 忘れたことさえ気づ…

  • いちご

    あなたがわたしの嫌いな人のために、世界を敵に回すとか。 あなたの孤独のために、わたしの心臓を差し出すでもなく。 平凡に不幸なまま、それなりに優しい人生が、気づけば2つ並んでて。 窓の外ながめながら、シ…