言葉の隙間∞記憶を繋ぐ
回転する砂時計
夜へ 次に生まれるなら性別が無い星に生まれたい。 朝より 朝へ それが本来あるべき、私たちの姿だと僕は思っています。 夜より 多様な…
天の鎖
空を見たかった、ずっと。 今度は月に囚われて眠ってしまいそうだ。 朝。 光れ。光れ。光れ。もっと。 暗闇は光の影じゃなくて、 光そのものなんだって。
parallel moon
君と私は違う世界の月を見るんだよ 同じ空の下で
イタイ
不自由を抱えながら懸命に生きる青年に 優しい言葉が並ぶコメント欄 精一杯の返信が届く頃 春の日差しが降り注ぐ公園でハンバーガーひとつを分け合って 肩を寄せ合う恋人たち 帰り際の喧嘩はPTSDを触発して…
雨が降る前の空に恋をした君へ
孤独がぬるま湯に消えて 君が君でなくなるくらいなら 愛に飢えたふりをしながら 愛してるなんて蹴飛ばして 好きなだけ走ればいいよ どこまでも沈めばいいよ 傷が膿んだら どっかの誰かに触れてもらいなよ 愛…
蝶々結
クロアゲハは 黒いリボンにとまるんだって。 今日も長い髪を束ねた、朝日を眺める少女を連れて行ったらしいよ。 どこへ? 少女の、脳の中へ。 「朝に帰りたい」 救われることがなく、声だけがぼやけながら響い…
帰路
部屋の天井に黒い粒があって、私を見ています。 恐れて目を背けていますが、多分それは美しさを憎んだ、てんとう虫です。 生きている時と何も変わらぬ姿で、もう数年が経っていました。 私の生々しさが崩れる日を…
夜を飲む
正義で月が泣いた。 これでみんな幸せです。 よかった、よかったと、歌が聞こえた。 世界平和の外側で、夜を飲む。 罪を燃やしてあかりを灯した。
天空の深夜
泣きたくなるような運命が 絵の具を塗る筆の感触と 紙の上を走る鉛筆の音に 吸収されていく。 誰かが私をクッキーの形みたいにくり抜いて あぁ、あなたは星の形なのねと言った。 くり抜いた手にも、それと同じ…
☆の角
料理に塩を入れ忘れたことなんて、ほとんどないのに。 誤タップで、知らないうちに意味不明な投稿ミスを連発したし、最近なんか変。 鮮やかな無数の星を腹の中に飼っていてさ、あの角が僕の内側から刺してくるんだ…