何気ない

夜よりも、ほんの少し明るさが残るような空。

目の前を歩いている親子。

こどもは多分幼稚園生くらい。

お母さんはスマホを見てる。

でもマフラー鳴らしたバイクが横を通り過ぎるとき、何気なくこどもの頭に手を伸ばして、自分の身体に押し当てて、耳を塞いであげていた。

相変わらず視線はスマホだけれど、きっとこうやって、常に気を張っているんだろうな。

お母さんの身体に挟まれて、こどもはキッキャッと笑ってとても楽しそうだった。

残したい記憶。