南京錠

愛という傲慢で私たちは死んでいきました。

そのままでいれたなら、壊れなくて済んだのに、求めてやまないそれのせいで、失う旅をしています。

刻まれた傷で縄をつくっては、幸せを願って誰かの首に巻き付けました。

遺伝子に綴られているのは、不器用に紡いだ日々でしょうか。

旅の景色を「綺麗だ」と呟かなければ、無関心に気付いてしまうので、

生が2人を別つ物語に酔いながら、私たちは夢を見ます。