叫ぶ

“生まれてなんて、きたくなかった”

と、産声をあげた。

血を巡らせ、細胞は分裂を繰り返し、奇跡的な生命力に、半ば強制的に突き動かされるようにして、僕らが始まった。

誕生してしまったからには、やりきるしかないのだと腹を括る。

何かを傷つけ、自らも傷つきながら、取るに足らない物語を刻む。

叫びたくなるほどに、膨張し続ける心を抱えながら、生きる意味なんてあるんだろうか。

なんて、無意味な問いをしてみたりして。