イタイ

不自由を抱えながら懸命に生きる青年に

優しい言葉が並ぶコメント欄

精一杯の返信が届く頃

春の日差しが降り注ぐ公園でハンバーガーひとつを分け合って

肩を寄せ合う恋人たち

帰り際の喧嘩はPTSDを触発して

もういっそ橋の上から飛んでやろうかと発作にもだえる頃

青年は穏やかに眠り夢の中

特に幸せとも不幸とも感じずに動画を閉じて

頭いてぇなと思いながら

コンビニの2割引になったおにぎりを頬張る僕たちは

みんな本物の言葉を知っていた