ショッキングピンクと舌にピアス キャンバスに、どぎつい色の絵の具で、殴り書きをして、SNSに投げたい日もある。 世界の中心は私のはずなのに、クソ喰らえ。って叫ぶ10代の頃みたいに。 でも私はもう、つまらない大人になってしまったみたいで、結局、何かを傷つけることのないように...2024.05.08
嘘つきになれたら 白板を聞き慣れない言葉が埋めていく。 真正面から見てやろうと、取りこぼさないようにかじりついた。 こんなことして生きる意味ある? 崖の上に立たされて、さあ、飛べ、と言われている人を目の前に、嘘もつけない自分が嫌だった。 厳しさをひとしきり突...2024.05.08
脱依存依存症 心の隙間の得意技。 依存させることは心地よく、はめ込むように捕らえ、離しません。 沼で囲うことも、愛も、どちらも技術なのでしょう。 どちらを選ぶこともできます。 もしも後者でありたいのなら、抱き続けるのではなく、自分に幻滅させる瞬間を迎える...2024.05.08
何かが変わってしまう明日 明日は、そんな日で、なんだか不安です。 明日が怖いのはきっと、私よりも他にいて、こんな小さな感情に揺れているだけの自分を薄情に感じました。 明日になっていいのかな。 何も変えられないのに、そんなことを問いかけて。 夜なので、静かに歌をうたい...2024.05.07
同じと嫌いと違う好き わたしと同じで、醜さも一緒で、見たくない自分が目の前にいるみたいな人を抱きしめる。 わたしと全然違って、理解するのが難しく、知らない世界を生きてきた人を抱きしめる。 どちらが難しいんだろう。2024.05.07
呼吸をしたいんだ 限られた時間の中に詰め込まれた行事をこなせるほど、器用になれず、ぼくは人間ではないのでしょうか。手のひらにひとつずつしか乗せられなくて、みんなはずっと遠くを歩いていて、走っても走っても、ずっとそこにある景色だけが、ぼくと一緒に枯れていく。進...2024.05.07
左手の短い爪とDコード ふいにギターを弾きたくなった。 短い指が少しでも長く見えるようにと、手入れして伸ばした爪を切って、弦を押さえる。 コードは押さえられず、濁った音のまま、下手くそな歌で、楽しんだ。 遊びって、こうゆうの。 閉店セールで一万円になっていた、白い...2024.05.07
自然界に真球が存在し難いのなら 生まれてこの方、人を愛したことなんて、ないんです、きっと。 向き合ううちにだんだんと、愛することも、愛されることも、傲慢であるようにさえ思えて、力んだ肩を緩ませて、空を仰ぎます。 特別晴れてもいない、絵筆を洗った後の水のような色。 変わらず...2024.05.07
叫ぶ “生まれてなんて、きたくなかった” と、産声をあげた。 血を巡らせ、細胞は分裂を繰り返し、奇跡的な生命力に、半ば強制的に突き動かされるようにして、僕らが始まった。 誕生してしまったからには、やりきるしかないのだと腹を括る。 何かを傷つけ、自...2024.05.07