両片思いの音がした

好きな時に気にせずに、すきなだけ、ピアノを弾ける環境が欲しい。

すっかりと硬くなった鍵盤と、阻まれて、歩み寄れないわたし。

雨と、差し込む光の間に漂って、音が泣く。

“いつか”は、指先に、思ったよりも早く皺を刻むから、鳴らせなくても指を置いて、未来の音楽を想像していました。