あれはいつかの僕だって

無造作に戻されたそばから

また綺麗に畳まれた量産品が並ぶ棚の下

欲を駆り立てるべく、語りかける生の声は

奇妙にリピートされていて

簡単に廃棄できる、ただの音

誰かの笑顔を思い浮かべて

笑う膝を騙して立ち上がったことも

圧倒的な現実を目の前に窒息しそうになりながら

もがいたことも無くなって

停止のスイッチが押されるまで延々と